サウナハットは、サウナ好きの間で定番となりつつあるアイテムですが、「本当に効果があるの?」「なぜわざわざ暑い室内で帽子を?」と疑問に思う方も多いでしょう。
本記事では、サウナハットの具体的な効果やかぶる目的について、詳しく解説します。
さらに、素材ごとの特徴比較やサウナの種類別のおすすめハット、選び方のポイント、そして頭皮ケアを重視する初心者でも失敗しない購入方法まで紹介。サウナーの皆様はぜひ最後までご覧ください。
サウナハットとは?
サウナハットは、サウナ室内で使用する専用の帽子です。サウナの本場フィンランドで古くから親しまれており、日本でも近年のサウナブームに伴い人気が高まっています。
サウナハットの最大の効果は、高温環境から頭部を保護することです。サウナ室内では温かい空気が上部に滞留するため、体の中で最も高い位置にある頭部は特に熱を受けやすくなります。
サウナハットをかぶることで、頭部の温度上昇を抑え、のぼせや頭痛を防止できます。また、サウナハットは髪の毛や頭皮の乾燥を防ぎ、ロウリュの水蒸気から目や耳を守る役割もあります。
このようにサウナハットは、サウナを快適に楽しむための実用的なアイテムとして、多くのサウナ愛好家に支持されています。
効果を発揮させるためのサウナハットの使い方
サウナハットの効果を最大限に発揮させるには、まず乾いた状態で使用することが重要です。濡らして使うと逆効果になり、頭部が蒸し風呂状態になってしまいます。
次に、髪の毛を全てハットの中に入れ、耳までしっかり覆うように深めに被りましょう。これにより、熱から頭部全体を守り、のぼせ防止効果が高まります。特に女性は髪へのダメージを防ぐため、目深に被ることがポイントです。
また、サウナ室を出たらハットを外し、蒸れを防いでハットの寿命を延ばしましょう。サウナ室内でのみ着用し、水風呂では外すのがマナーです。
サウナハットを使うメリット

サウナハットをかぶることで得られるメリットはさまざまです。「本当に必要か?」と感じる方もいるかもしれませんが、一度使えばその効果の高さに驚くでしょう。
ここでは、主なメリットを一つずつ解説していきます。
体感温度を平均2〜4 ℃低減してくれる
サウナハットを着用すると、サウナ室内での体感温度が平均2〜4℃ほど低く感じられるようになります。頭部が熱から守られることで全身の暑さ感覚が和らぎ、「もう限界」と感じるまでの時間にゆとりが生まれます。
サウナハットの有無で比較すると、頭部温度に約3℃の差が生じるという検証結果もあります。これにより、いつもより長くサウナに滞在できるようになり、体の芯や足先まで十分に温まりやすくなります。
特に座って入るサウナでは足元と頭の温度差が10℃以上開くこともあり、サウナハットで頭部の温度上昇を抑えることで、全身に温熱効果が行き渡ります。結果として、リラックス効果やデトックス効果も高まり、より充実したサウナ体験が可能になります。
頭皮や髪を守る断熱効果
サウナハットは80〜100℃にもなるサウナ室の高温から髪と頭皮を守る重要な役割を果たします。この過酷な環境では、髪のタンパク質や水分が熱変性を起こし、パサつきや切れ毛などの深刻なダメージが生じやすくなります。
サウナハットの断熱効果により、髪が直接高温にさらされるのを防ぎ、熱ダメージから効果的に保護します。また、頭皮も高温・低湿度環境で乾燥しやすく、フケや炎症、抜け毛のリスクが高まりますが、サウナハットはこれらの問題も軽減します。
特に、カラーリングした髪は熱と汗で色落ちしやすいため、サウナハットで覆うことでカラーの退色防止にも役立ちます。薄毛が気になる方にとっても、頭皮への熱刺激を和らげ、潤いを保つ助けとなります。
のぼせ・ヒートショック予防
サウナで「のぼせて」しまった経験はないでしょうか。急に頭がクラクラしたり、立ちくらみするあの症状です。
のぼせは頭部の温度が上がりすぎ、脳の血管が拡張することで起こるとされています。サウナハットは頭の過剰な熱上昇を抑えるため、のぼせ予防に非常に効果的です。
特にサウナ後半、無理に我慢して限界まで熱さに耐えているとのぼせやすくなり、退出後に急に冷水を浴びる際に体へ大きな負担がかかります。
これはいわゆるヒートショックを招く恐れもあり、サウナ上がりに倒れてしまう事故の一因にもなります。サウナハットを使用して頭部を適度にクールダウンしながら入浴すれば、そうした危険な状況を避けることができます。
顔の乾燥・耳ダメージ防止
サウナハットは顔と耳を高温環境から効果的に守ります。サウナ室の高温空気は肌の水分を奪い、顔の乾燥を引き起こしますが、サウナハットをかぶることで頭や額からの汗を吸収し、顔への滴り落ちを防ぎます。これにより不快感が軽減され、肌の潤いも保たれます。
また、耳は高温サウナで特にダメージを受けやすい部位です。何も対策せずに入ると、耳の縁や耳たぶが熱くヒリヒリすることがあります。特にロウリュやアウフグースの際には、強い熱風が耳に直接当たり痛みを感じることも。
サウナハットは耳まで覆うように深くかぶることで、布越しに熱を和らげ、耳へのダメージを効果的に防止します。
SNS映え
サウナハットは機能性だけでなく、おしゃれアイテムとしての一面も持っています。カラフルな色使いやユニークな形状のハットが多く、思わず写真に収めたくなるデザインが豊富です。
初めてサウナハットを見る人は「格好をつけるため、SNS映えするためにかぶっている」と思うこともあるようです。確かに個性的なデザインのハットはサウナ室で目を引き、サウナ仲間との話題作りにもなります。「ととのった」後の記念写真も映えること間違いありません。
お気に入りのサウナハットをかぶると気分が上がるという声も多く、機能性を備えつつもサウナライフを彩るファッションアイテムとしての役割も果たしています。
Instagramでは有名サウナーのハット姿や、ハットの柄やロゴで個性を表現する投稿も人気です。人と差をつけたり、お揃いのハットで仲間意識を高めたりと、楽しみ方は多様です。
マナーの向上
サウナハットの着用は周囲への配慮にもなります。髪の毛や汗が直接サウナ室に落ちるのを防ぎ、室内を清潔に保つ効果があります。長い髪をハットの中にまとめれば、座席に髪が散らばったり排水口に詰まったりする心配も減少します。
また、大量の汗もハットが吸収するため、ベンチに汗だまりを残しにくく、後から利用する人にも快適な環境を提供できます。「自分の汗や毛髪で他人に迷惑をかけたくない」というマナー意識の高いサウナーほど、ハットを活用しています。
集中力アップ・瞑想効果
サウナハットは心理面でも大きなメリットをもたらします。深くかぶることで視界が狭まり、自分だけの空間を作り出せるため、周囲の動きや光を遮断し、集中力を高めることができます。
サウナハットを使うと、顔まですっぽり隠れる大きめのタイプなら目を閉じた時に雑念が消え、心が自然と落ち着いていくのを感じられるでしょう。サウナ室の静けさと相まって、より深いリラックス状態に。
混雑した環境でも、ハットがあれば他人の視線を気にせず「ととのう」感覚に没入できます。
サウナハットを使うデメリット
もちろん、サウナハットにはデメリットや注意点も存在します。主なものを確認しておきましょう。
持ち運びの手間がかかる
サウナハットはタオルと違ってそれなりにかさばるため、持ち歩きが多少面倒です。仕事帰りにサウナに行く場合などはバッグに入れて持参する必要があり、濡れた後の収納にも気を遣います。
この問題を軽減するには、小さく折りたためるパッカブルタイプのサウナハットを選ぶと便利です。収納時のコンパクトさや専用の防水ポーチが付属している商品も多く、これらは持ち運びの負担を大きく軽減してくれます。
お手入れ・衛生管理が必要
サウナハットは快適なサウナ体験に役立つアイテムですが、定期的なお手入れが欠かせません。サウナ中に大量の汗をかくため、ハットには皮脂や汚れ、湿気がつきやすく、放置するとニオイやカビの原因になります。
素材によってお手入れ方法も異なり、ウール製は手洗いが基本で、週に1回程度の洗浄が目安です。一方、タオル地やポリエステル製は毎回の使用後に洗濯機で洗うことが推奨されます。リネン素材は1〜2週間に1回の手洗いが適切でしょう。
購入コストがかかる
サウナハットは安いものでも数千円程度、ブランド品や高級素材なら1万円以上するものもあります。タオルを巻く方法に比べれば初期投資が必要です。ただし、一度購入すれば繰り返し使えるため、サウナ頻度によってはコスパは悪くありません。
コストパフォーマンスを重視するなら、品質のバランスが取れた3,000円~4,000円台のサウナハットがおすすめです。
心理的なハードルがある
特に男性初心者の場合、「帽子なんてかぶっていたら恥ずかしい」「周りに目立つのでは」と躊躇する声もあります。
しかし近年は男女問わず着用者が増えており、サウナハット姿はもはや珍しいものではありません。この点は最初の一歩を踏み出す勇気だけで、デメリットとは言えなくなるでしょう。
目元まで隠せるタイプのサウナハットを選んだり、自分に似合うデザインを選んだりすることで、自信を持って着用できるようになります。
サウナハットの選び方
いざサウナハットを選ぼうと思っても、種類や素材が多く迷ってしまうかもしれません。選ぶ際には、以下のポイントに注目すると失敗が少なくなります。それぞれについて具体的に見ていきましょう。
サウナハットを使う場所やサウナのタイプで選ぶ
サウナハット選びでは、利用するサウナの種類を考慮することが重要です。高温ドライサウナがメインなら、90℃を超える環境に適した断熱性の高いウール素材が最適です。頭部を熱から効果的に守り、快適なサウナ体験をサポートします。
一方、50〜60℃程度のミストサウナや塩サウナなど湿度の高い環境では、吸水性に優れたタオル地や速乾性素材のハットが使いやすいでしょう。湿気を効率よく吸収し、不快感を軽減します。
自分のよく利用するサウナタイプや持ち運び方法を考慮して、最適なサウナハットを選びましょう。
サウナハットの素材で比較する
次に、素材ごとの特徴を比較してみましょう。サウナハットに使われる主な素材には、ウール(羊毛)フェルト、コットン(綿タオル地)、リネン(麻)、ポリエステルやナイロンなどの化学繊維があります。
それぞれ長所と短所があるため、自分の重視するポイントに合った素材を選ぶことが大切です。
素材によって性能が異なるため、どのポイントを重視するかで最適な素材も変わります。「とにかく熱から守りたい」ならウール系を、「手軽さ重視」ならコットンや化繊を、といった具合に自分の優先順位に合わせて選びましょう。
サウナハットの形やサイズで検討する
サウナハットには、頭にフィットするキャップ型、丸いフォルムのもの、先端がとがったコーン型など様々な形があります。形状によって耳の覆われ方や頭全体の包まれ感が異なるため、効果に合わせて選びましょう。
耳まですっぽり隠れる深めの形状は熱からの保護効果が高く、特に高温サウナやロウリュを楽しむ方におすすめです。深さは22cm以上あると目元や耳までカバーでき、視界も適度に遮断されます。
小柄な方は大きすぎると視界が塞がれるので注意が必要です。可能なら試着して、締め付けがなく快適にかぶれるか確認するとよいでしょう。
洗濯機OKかなどメンテナンス性で選ぶ
サウナハットは毎回使用するものなので、お手入れのしやすさも重要な選択ポイントです。サウナ後のハットは汗や皮脂を含むため、定期的な洗濯や乾燥が必要になります。
コットンや化学繊維製のハットは自宅の洗濯機で気軽に洗えるものが多く、日常的に使う方に便利です。特に抗菌防臭加工された素材なら、臭いの発生を抑えて清潔に保ちやすくなります。
一方、ウールフェルト製ハットは基本的に洗濯機不可で手洗いが推奨されており、水洗いすると縮みや型崩れの恐れがあります。
自分のライフスタイルに合わせて、無理なくお手入れできる素材を選びましょう。
価格とコスパを計算して選ぶ
価格帯やコストパフォーマンスも重要な検討材料です。サウナハットは素材やブランドによって価格が大きく異なり、おおよそ2,000円台から高いものでは1万円以上します。迷ったら、自分のサウナ利用頻度と予算に見合ったものを選びましょう。
初めて購入するなら、扱いやすい綿やポリエステル素材のリーズナブルな製品がおすすめです。
サウナの利用頻度が上がってきたら、改めてウール素材の本格派ハットを検討してみましょう。自分のサウナライフにおけるサウナハットの位置づけ(必需品か、ときどきの贅沢品か)を考え、無理なく続けられる価格帯のものを選択してください。
持ち運びやすさや携帯性で選ぶ
サウナハットは自宅から施設まで持ち運ぶため、携帯性も重要な選択ポイントです。厚手のフェルト製ハットは断熱性に優れますが、かさばりやすく重さを感じることがあります。
一方、薄手のタオル地や軽量な化学繊維製のハットは折りたためてコンパクトになるため、荷物になりにくい利点があります。仕事帰りにサウナを利用する方や、旅行・出張時に持参する場合は特に、軽さとコンパクトさが重要です。
持ち運び時の便利さを考えると、乾燥室に引っ掛けられるフック用ループ付きのものや、濡れたまま収納できる専用ポーチが付属する製品がおすすめです。自分のサウナスタイルに合わせて、ストレスなく携帯できるタイプを選びましょう。
素材別に見るサウナハットの特徴
では、素材ごとにサウナハットの特徴を改めて整理しましょう。それぞれのメリット・デメリットを押さえて、自分に合う素材を見極めてください。
ウール100%は断熱性が高い
羊毛100%で作られたフェルト地のサウナハットは、なんといっても断熱性能の高さが最大の特徴です。高温から頭部を守る効果に非常に優れており、サウナ室内でも頭皮や髪に熱を通しにくくしてくれます。
フィンランドなどサウナ文化が根付いた国でも伝統的に使われており、多くのサウナーが信頼を寄せる素材です。吸湿性にも優れ、適度に汗を吸い取ってくれるため頭が蒸れにくい利点もあります。
一方で、水洗いによる縮みや型崩れが起きやすく、基本的に洗濯機NGで手洗いが必要なお手入れの難しさがあります。価格も他素材に比べ高めですが、ヘビーユースにも耐える耐久性と、何より「しっかり守られている」安心感はピカイチでしょう。
ウール混は断熱性が高くお手入れも比較的楽
ウール(羊毛)に化学繊維を混ぜてフェルト化した生地のハットは、ウール100%に次いで人気です。ウールの持つ高い断熱効果を維持しつつ、ポリエステル等の繊維を混ぜることで耐久性を上げたり洗濯可能にしたりと扱いやすさを向上させています。
実際、ウール50%・ポリエステル50%といった混紡素材のサウナハットも多く出回っています。断熱性は純ウールにわずかに劣ることもありますが、それでもサウナ室の熱をしっかり遮ってくれる性能は十分期待できます。
洗濯表示に「洗濯機可」とあれば自宅で丸洗いできる気軽さは大きなメリットです。純ウールだと手入れに不安があるという方は、ウール混紡タイプから試してみるのも良いでしょう。
コットン(タオル・パイル)は吸水性抜群!
綿素材のサウナハットは、タオル地やパイル地で作られています。その最大の特徴は吸水性の高さです。たっぷり汗をかいても生地がしっかり吸収してくれるため、頭から滴る汗を気にせずに済みます。
肌触りもソフトで、敏感肌の方にも優しい素材です。また、多少濡れてもすぐに乾かせるよう薄手に作られているものが多く、使用後に洗濯機で丸洗いできる手軽さも魅力でしょう。
反面、断熱効果はウールフェルトほど高くなく、特に高温サウナでは熱気を完全には遮断しきれません。「髪や頭皮を守る」という点では十分ですが、「のぼせ防止」の面ではウール系に一歩譲る印象です。
フェルト化ポリは洗濯機で手軽に洗える
ポリエステルやアクリルなどの化学繊維をフェルト状にした生地のサウナハットも近年増えています。見た目はウールフェルトに近い質感ですが、素材が人工繊維のため水に強く、洗濯機で気軽に洗えるのが大きな魅力です。
速乾性にも優れているので、連日のサウナでも毎回清潔に乾かして使いやすいでしょう。ウールに比べると吸水力はやや劣りますが、その分サウナ後に絞ってすぐ乾く扱いやすさがあります。
断熱性も厚みのある生地ならある程度確保できますが、極薄のものだと熱を通しやすいため、高温サウナでは物足りなく感じるかもしれません。
サウナのタイプ別おすすめサウナハット
サウナの種類やタイプによって、最適なサウナハットが異なる場合もあります。好みのサウナやよく行くサウナタイプに合わせて選んでみましょう。
高温ドライサウナ向けには断熱重視のウール二重ハット
温度90〜100℃前後・湿度10%以下のような高温ドライサウナでは、頭部への熱刺激が特に強烈です。そのため断熱性最優先で選びましょう。おすすめは、厚手のウールフェルト製ハットや二重構造になったタイプです。
ウール100%のフェルト地が二重になったハットは空気層ができて断熱効果がさらに高まり、過酷な熱からしっかり頭を守ってくれます。耳まで覆える深型を選べば、耳がヒリヒリ焼ける心配もありません。
高温サウナでのととのいを極めたい方は、ぜひ断熱重視のハットを用意しましょう。
ロウリュ・セルフロウリュ向けなら蒸気耐性+吸水性ハット
熱せられた石に水をかけて蒸気を発生させるロウリュ(セルフロウリュ)では、100℃近い熱波と高湿度が一気に襲ってきます。この環境では蒸気の熱から皮膚を守り、汗を吸い取る機能が求められます。
おすすめは、ある程度の厚みがあり蒸気を通しにくい生地で、かつ吸水性の高いハットです。例えば、外側は厚手フェルトで蒸気をブロックし、内側にパイル地を貼り合わせた二重構造ハットなどが理想的です。
こうしたハットなら、熱い蒸気が直接頭皮に当たるのを防ぐと同時に、発汗も内部のタオル地がしっかり吸収してくれます。
ミスト/スチームサウナ向けなのは速乾タオル地ハット
ミストサウナやスチームサウナは50〜60℃程度で湿度が高いため、ハットが濡れやすい環境です。このようなサウナでは速乾性を重視した選択が重要になります。
タオル地やマイクロファイバー素材のハットが最適で、特に綿のタオル生地で作られた薄手のサウナハットなら、水分を吸っても絞れば比較的早く乾き、重さでずり落ちる心配も少なくなります。
一方、ウールフェルトの厚手ハットは湿気を含むと乾きにくく重たくなるため、ミスト系サウナには不向きです。ミストサウナは温度が低めなので断熱性よりも軽さや扱いやすさを優先すべきでしょう。
テントサウナ・アウトドア向けには撥水&折りたたみ軽量ハット
アウトドアのテントサウナや川辺のサウナでは、天候や水しぶきなど予期せぬ濡れに対応できる撥水性と携帯性に優れたハットが最適です。
表面に撥水コーティングされたナイロン製ハットや、ポリエステル素材でコンパクトに折りたためる軽量タイプがおすすめです。撥水加工があれば雨や水滴を弾き、濡れてもすぐ乾くため、アウトドア環境に適しています。
軽量タイプならリュックに吊るしたりポケットに入れたりしても負担になりません。テントサウナは設営・撤収で荷物が多くなりがちなので、コンパクトに収納できるハットが便利です。
また、屋外では汚れや落下の可能性もあるため、高級品よりもタフに使えるものを選ぶと気兼ねなく楽しめます。
塩サウナ・美容サウナ向けなら耐塩&抗菌コットンハット
塩サウナや美容効果を謳った低温サウナでは、発汗とともに塩分や美容液がハットに付着することがあります。このような環境では、洗いやすく清潔を保ちやすい素材選びが重要です。
おすすめは綿100%タオル地など耐塩性が高くしっかり洗えるコットン製ハットです。塩分は繊維を傷める恐れがありますが、綿素材なら気兼ねなく水洗いでき、繰り返し洗濯しても風合いが損なわれにくいという利点があります。
抗菌防臭加工が施されたコットンハットであれば、汗や塩による臭いの発生も抑えられるためより快適です。一方、ウールフェルトは塩分で繊維が固まったり変色したりする可能性があるため、塩サウナには不向きです。
美容パックやオイルを使うサウナでも、気軽に洗えるコットン素材なら安心して使用できます。
ケロサウナ・フィンランド式向けには天然素材フェルトハット
木の香り漂うケロサウナや本場フィンランド式サウナには、天然素材のフェルトハットが最適です。ケロサウナとは、フィンランドで用いられる白樺などの立ち枯れ木(ケロ)で組まれたサウナで、香ばしい木の香りと柔らかな熱が特徴です。
この伝統的な空間には、ウール100%のフェルトハットがよく似合います。フィンランドのサウナ小屋でも古くから親しまれており、現地の雰囲気を味わうにはうってつけです。断熱性も申し分なく、静かにじんわりと汗をかくケロサウナでの瞑想のお供に最適です。
デザインも北欧柄の刺繍入りやトナカイの角付きなど個性的なものが多く、フィンランド式サウナ文化を存分に体験できます。
岩盤浴・低温リラクゼーション向けなら超軽量メッシュハット
岩盤浴や低温サウナでは、寝転んだりゆったりと過ごすため、ハットも極力軽くストレスのないものが適しています。そこでおすすめなのが、超軽量のメッシュ素材ハットです。
通気性抜群のメッシュ生地なら熱がこもらず、汗もすぐに蒸発して肌に張り付く不快感がありません。何もかぶっていないような軽さで頭に負担を感じないので、岩盤浴で仰向けに寝ても邪魔になりにくいです。
逆にフェルト系のしっかりしたハットは寝転ぶ際にごつごつしてリラックスを妨げてしまうでしょう。低温環境では断熱よりも付け心地の快適さを優先し、重さを感じさせない薄手・軽量素材を選ぶことがポイントです。
汗をたくさん吸うほどでもないので、薄い布一枚程度の簡易なハットで十分役割を果たしてくれるでしょう。
ホームサウナ・遠赤外線サウナ向けにはコンパクト収納ハット
自宅に設置するホームサウナや遠赤外線ヒーターを使ったサウナでは、限られた空間を有効活用するため、収納しやすいコンパクトなハットが最適です。
柔らかいコットンや化学繊維で作られた薄手のハットなら、使用後に畳んで脱衣所の片隅に置いても邪魔になりません。フックに掛けられるループ付きのものを選べば、狭いシャワールームでも保管しやすくなります。
遠赤外線サウナは比較的低温〜中温で湿度も低いため、断熱性よりも気軽さを重視して問題ありません。軽量タイプのハットなら、使用後にさっと乾かしてそのまま保管できます。
ホームサウナは日常的に短時間ずつ利用する方も多いため、着脱や手入れが簡単なものを選ぶと継続的に使いやすいでしょう。
サウナハットの効果に関するよくある質問
サウナハットは意味ないという人もいますが実際はどうですか?
サウナハット未使用派の中には「なくても別に変わらない」「単なる自己満足では?」という声もあります。しかし実際には明確な効果があります。
本記事で述べた通り、サウナハットをかぶることで頭部の温度上昇が抑えられ、のぼせ防止や髪・肌の保護に繋がります。
むしろ、一度ハットの効果を実感すると「もうハットなしには戻れない」と感じる人が大半です。髪や頭皮をいたわり、サウナをより快適に楽しむための合理的なアイテムですので、迷っている方はぜひ試してみてください。
男性にとってサウナハットは恥ずかしいでしょうか?
いいえ、男性でもサウナハットは全く恥ずかしくありません。かつては着用者が少なく「目立つかも」と尻込みする男性もいましたが、最近では多くのサウナーが当たり前のようにハットを愛用しています。
サウナ漫画やドラマの影響もあり、むしろハットを持っている男性=サウナ上級者というポジティブな印象さえあります。最初は勇気が要るかもしれませんが、一歩踏み出してしまえば周囲も気にしなくなるでしょう。
サウナハットが禁止の場所はありますか?
一部のサウナ施設では、残念ながらサウナハットの着用を禁止している場合があります。その理由として考えられるのは、ハットのフェルト繊維が排水管に詰まる恐れや、水風呂に浮いた毛羽が衛生的に好ましくないことなどです。
特に大型の公衆浴場では、利用者トラブル防止の観点で禁止としているケースもあるようです。したがって、初めて行く施設では事前に「サウナハット使用可否」を確認しておくのが無難です。
サウナハットを濡らす使い方は?
サウナハットを水で濡らして使用するテクニックについてですが、基本的には濡らさず使うのが原則です。
特に冷水に浸してからかぶる行為は、ハットが高温で温められた際に熱伝導率が上がってしまい、かえって頭部が早く熱せられてしまいます。これによりのぼせやすくなる恐れがあるため推奨できません。
ただし、ロウリュの強烈な熱波対策などで一時的に帽子表面を湿らせる程度であれば、気化熱で頭を冷やす効果が期待できる場合もあります。
サウナハットの内側に冷感タオルを挟むと効果は上がりますか?
ハットと頭の間に冷感タオルや濡らした冷たい手ぬぐいを挟むと、頭部冷却効果はさらに高まります。サウナハットが断熱材の役割を果たし、冷えたタオルの冷感を長持ちさせてくれるためです。
特にのぼせやすい方や長時間サウナに入る方には有効な工夫でしょう。ただし、厚手のタオルを入れすぎるとかえって圧迫感が出たりフィット感が悪くなったりするので注意が必要です。
薄手で絞った冷感タオルを頭に巻き、その上からハットをかぶるといった使い方がおすすめです。
薄毛予防の観点ではどの素材のサウナハットがベスト?
薄毛や抜け毛が気になる方にとって、サウナハット選びで最も大事なのは頭皮を熱ダメージから如何に守るかです。その点で、最も断熱性に優れるウールフェルト素材がベストと言えます。
ただし、ウールは手入れが難しい面もあるため、頻繁に洗いたい場合は内側がコットン素材の二重ハットやウール混紡ハットでお手入れ性を両立させる方法も良いでしょう。
まとめ
サウナハットは、サウナ愛好家にとって快適性と安全性を高める重要なアイテムです。
頭部の暑さ軽減、髪・頭皮の保護、のぼせ予防、リラックス効果の向上など、多くのメリットがあります。特に薄毛や頭皮ダメージを気にする方には、熱ストレス軽減は大きな利点といえるでしょう。
サウナハットを活用することで、サウナ体験の質が向上します。高温サウナでしっかり汗をかくのも良いですが、ハットを使って控えめな温度でじんわり温める「ゆるサウナ」も体への負担が少なく、継続的な効果が期待できます。
持ち運びやお手入れといった手間はありますが、自分に合った素材・形状を選び、正しくケアすれば、デメリットは最小限に抑えられます。本記事で紹介した選び方のポイントを参考に、あなたのサウナスタイルに最適なハットを見つけてください。
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